幻の豚“梅山猪”のフレンチ角煮のお話　vol.1

vol.1
なんてことのない、約10年前の一日でした。

 

料理の専門書をパラパラ・・・

 

そこに、梅山猪（豚）の肉の塊が載っていました。
見た瞬間、キラっと光るものを胸に感じ
好奇心旺盛で、すぐに行動する性格の私のことですから
気がつけば、電話を持っていました。

 

実はそれまで、私のレストランでは
豚肉を使用したことが一度もなかったので
豚の知識はほとんどありません。

 

率直に質問をいっぱいぶつけました。
Ｕさんは、飼育の仕方や餌、水のことなど、丁寧に詳しく教えて下さいました。
とても興味深い話に、私はどんどん引き込まれていました。

 

今思えば、初めての相手（しかも電話越し）に
よくもそんなに丁寧にお話してくださったな…　と。　ありがたく思います。
（Uさんは、長い年月をかけ、梅山猪（豚）を育て上げた方です）

 

 

特に、Ｕさんのこだわりぶりはスゴいです。
　　１．気に入ったものしか売らん！
　　２．日本でこれ以上の豚はおらん！
　　３．この脂身以上にウマい豚はおらん！
　　４．私が育て上げた豚だ！
　　５．この豚をあとは、美味しく調理するだけだ！

 

　その、自信に満ちた言葉は、今でもハッキリと覚えています。

 

 

そして、１/４頭　譲っていただくことになりました。

 

Uさんの話に、豚を捌いたこともない・・・　という不安もぶっ飛ばされ
豚が届くまでは、
この豚を自分の手で触れるという喜び！
待ち遠しかったことを覚えています。

 

わからないながらに肉を捌き、味見をしてビックリしました！

 

　　　　　　ドッカーン！！！　

 

深い味わい。。。　なにの上品。。。

 

脂身が赤身の倍以上あるのにも、驚きましたが
とにかく、ウマい！！！

 

その時の、一口食べた感動は　　
今でも忘れません

 

“カルチャーショック”　豚という味に、私自信
先入観があることが、ハッキリわかった瞬間です。

 

私のレストランで、すぐにこの豚を使いたいという思いがこみ上げ
定期的に使いたいとＵさんに申し入れると
数が少ない豚だから、いつもあるか分からないよ・・・　と
それでも、なんとかお願いし
『ＹＥＳ』　の返事をいただきました。
　　・
　　・
　　・
どうしても　この素晴らしい豚を見たい！　
という衝動にかられ、牧場に見学に行く運びになりました。

 

どうしても見ずにはいられなかっただろう・・・　と今になって思います。

 

（完）

 

 

シリーズでは
vol.1　梅山猪との出会い
vol.2　中伊豆にある鈴木牧場に見学・・・唖然！初めての梅山猪との対面
vol.3　フレンチ角煮　誕生物語・・・始まりはあのぐるなびでダントツトップになった当店の名物●●だった
vol.4　TV出演・・・４回連続出演の謎から裏話まで初めて明かします
vol.5　坂本牧場で梅山猪とシェフの撮影（握手や背中にまたがったり・・・）
vol.6　梅山猪がいなくなる？
vol.7　イベリコ豚で作るフレンチ角煮の試作
vol.8　現在

 

まで用意しています。
日記と共にシリーズで楽しんでいただければと計画しました。

 

ブログは、レストラン業務の合間を縫って
更新していきますので、頻繁にはできませんが
必ず、週一回は更新するつもりです。

 

どうぞ、お付き合いください！

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昨年40歳を迎え、（数え年でいうと４２歳）・・・　大厄です。

 

 

先日、近くの神社に厄払いに行ってきました。
神様・仏様はあまり信じませんが、感謝する気持ちは必要です。

 

 

家族のみんな、スタッフのみんな、いつもありがとうございます。
私自身、やりたい事をやらせていただいているという事
心より、感謝致します。
私の周りの皆様が
平穏無事な一年をすごせますように・・・